イマドキの若手社員の特徴と正しい関わり方

心理コラム

時代や社会の変化に伴い、世代間ギャップは避けられないものです。その結果、上司と若手社員の間で価値観のずれが生じ、「最近の若手は何を考えているのか分からない」といった偏見や誤解が生じることがあります。本コラムでは、若手社員との正しい関わり方を見つける方法についてご紹介いたします。

イマドキの若手社員の特徴と正しい関わり方

① 褒められたのに嬉しそうにしない

上司

上司の意見

「褒めて伸ばそう‼」と思い、他の社員の前で褒めてみたが嬉しそうな反応をしていなかった。

若手

若手の本音

褒められるのは嬉しいですが、他の社員の前で大々的に褒めるのは止めて欲しいです。先輩を差し置いて注目されることで、他の社員から陰口を言われないように気を遣う必要があります。

正しい関わり方

若手社員は、人前で褒められたり、大げさに褒められることを嫌がることがあります。そのため、さりげなく褒めたり、感謝の気持ちを伝えることが大切です。例えば、

  • 報連相があった時→「報連相してくれてありがとう!」
  • 仕事の完成度が上がった時→「良くなっているね!」
  • 何かに挑戦して成功した時→「うまくいったね!」
  • 仕事を提出してくれた時→「忙しい中、ありがとう!」

小さなことでも褒めたり謝を伝えることで、部下に成功体験を提供し、信頼関係を築くことができます。

② すぐに答えを知りたがる

上司

上司の意見:

自分で調べる前に何でもかんでも「分からない」と周囲に助けを求めるのはよろしくないと思う。だから、自分で考える力を伸ばすために、あえて部下に答えを教えず、考えさせるようにしている。

若手

若手の本音:

答えがあるなら、それを教えてもらう方が無駄がないし、自分で考えた意見を上司に伝えても結局、色々修正されて、上司の考え通りの答えになることがある。そうなると、「自分が考えた手間と時間って何なんだろう?」と思ってしまいます。

正しい関わり方

若手社員は、インターネットやスマートフォンを通じて瞬時に情報を得るため、すぐに得たがる傾向があります。しかし、その傾向に加え、新入社員の段階では自分で考えるための材料が少なく、考えること自体が難しいことが多いです。そのため、答えが決まっている仕事については、最初に答えを教えて、仕事の基礎を築くサポとをした方が効率的です。具体的なアプローチとしては、8割は手順やテンプレートを共有し、残りの2割は若手社員が自分で考える余地を残すとよいです。これにより、若手社員は独自の工夫や効率化を考える機会を得られます。

③ 電話に出られない

上司

上司の意見:

電話は新人が出るのが常識。むしろ3コール以上待たせるのは論外!

若手

若手の本音:

電話を使う習慣が無いので、電話にいきなり出るのは怖いと感じます。また、仕事のことを知らない状態で電話に出てクレームになるのが怖いです。

正しい関わり方

若手社員は電話を使うことに慣れていないことから不安を感じ、電話に対して抵抗感を持つ人が多いです。しかし、慣れてしまえば電話対応も問題なくできるようになります。そこで、電話対応のスキルを教えたり、事前に練習の機会を設けたり、若手社員が困ったときにすぐにサポートできる体制を整えたりすることが重要です。これにより、若手社員に安心感と自信を与えることができます。

④ 「その仕事、意味ありますか?」と指示に従わない

上司

上司の意見:

仕事をえり好みせずに、言われたことは素直に取り組むのが常識だと思う。とにかく手を動かさないと仕事にならないし、多少、疑問や不満を感じたとしても仕事なのだから頑張らないと。

若手

若手の本音:

目的を伝えられないと、その仕事をやる意味が分からずモチベーションがあがりません。また、「いいからやれよ」というような上から目線で言われているみたいでちょっと嫌です。

正しい関わり方

若手社員は、自分の仕事がどのように貢献するのかを知りたがり、意味が見えない作業にはモチベーションが低くなる傾向があります。そのため、仕事の指示を出す際には、その目的や意義を説明するようにしましょう。例えば、「電話に出る」という業務は、お客様の要望や問い合わせを把握できる点や、将来的に個人の顧客を担当した時のための練習になる点など、電話を取る理由やメリットを一緒に伝えると良いでしょう。

⑤ 叱ると必要以上に落ち込む

上司

上司の意見:

仕事なのだから、いちいち落ち込まれると、どうやって指導したらいいのか分からない。

若手

若手の本音:

いきなり怒られると、びっくりしてしまうし、自分は本当にダメな奴だと落ち込んでしまいます。

正しい関わり方

若手社員は叱られた経験が少なく、叱られることに敏感で大きく落ち込むことがあります。そのため、叱る前にまずはポジティブな点を認め、その後に改善点を伝える「サンドイッチフィードバック」を活用することも効果的です。さらに、叱った後はフォローアップを行い、彼らが前向きに取り組めるようサポートすることが重要です。

まとめ|適性検査で人材育成

育った環境が違うため、若手社員と私たちの感覚が異なることがあります。世代間のギャップに対して抵抗したり無視したりすると、偏見や誤解が生じやすく、早期離職やメンタルヘルスの問題につながる可能性があります。お互いの違いを理解し、適切に対応することで、若手社員の能力を最大限に引き出すことができます。

「基礎検査」は、誠実性、責任感、ストレス耐性など、社会人として不可欠な基礎力を測定します。

「基礎検査」の効果

  • メンタルへルス不調の予防
  • EQ(心の知能指数)の向上
  • メタ認知力の向上
  • 職場の雰囲気改善

現状の課題を明確にするだけでなく、改善のための具体的なアドバイスも提供することで、社員が持つ潜在能力を最大限に引き出し、組織全体の成長を支えることが可能になります。

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