世代ごとに異なる仕事観|職場での世代間ギャップを理解する
各世代が育った時代背景や社会の影響により、仕事に対する価値観や職場でのスタンスには大きな違いがあります。この記事では、団塊世代からZ世代までの各世代の特徴と仕事に対する価値観を紹介します。
もくじ
各世代の特徴と仕事に対する価値観について
団塊世代
1947年~1949年生まれ(現在75歳~77歳)
この世代は、日本の高度経済成長(1954年~1973年)を支え、国が豊かになっていく過程を体験した世代です。社会が活気に満ち溢れ、努力が成果として認められる価値観が浸透していた時代です。同世代の人口が多く、受検や就職などにおいて様々な競争を経験しました。
【仕事に対する価値観】
- 会社への忠誠心が強い:
会社を家族のように考え、自己を犠牲にしてでも会社に尽くす姿勢があります。 - 仕事中心の生き方:
仕事が人生の中心であり、プライベートよりも仕事を優先する傾向があります。
しらけ世代
1950年〜1967年生まれ(現在57歳~74歳)
この世代は、オイルショック(1973年~1983年)などで成長が鈍化する時期に青年期を迎え、将来への不安や社会への不信感から、無気力で冷めた「しらけ」た態度が広まりました。
【仕事に対する価値観】
- 個人主義:
社会よりも個人を優先し、自分の興味やスキルを重視する傾向があります。 - 安定志向:
「無理をしてまで上を目指さない」「自分の身の丈に合った職場で落ち着きたい」と考える傾向があります。 - 適度な距離を保つ:
職場はあくまで仕事の場と捉え、団塊世代のような職場内での絆に対して距離を置く意識があります。
バブル世代
1965年~1971年生まれ(現在53歳~59歳)
経済が好調でバブル期(1986年~1991年)を経験したこの世代は、将来に対する楽観的な気持ちが強く、消費意欲が高いのも特徴です。
【仕事に対する価値観】
- 年功序列を重視:
年功序列の制度を当然のものと捉え、年齢や経験が評価されるべきと考えています。 - 長時間労働をいとわない:
仕事に対して真面目で、長時間労働をいとわない傾向があります。
就職氷河期世代
1970年~1985年生まれ(現在39歳~54歳)
バブル崩壊後の不況により、就職が難しい「就職氷河期」(1993年~2005年)を経験した世代で、非正規雇用の増加や不安定な生活を強いられたことも特徴です。別名「ロスジェネ世代」。
【仕事に対する価値観】
- 仕事に対してストイック:
常に働き続けなければならないと感じ、真面目で仕事に対して厳格な人が多いです。 - タフで真面目:
不安定な状況を乗り越えた経験から、精神的にタフで真面目な人が多いです。
ゆとり世代
1987年~2004年生まれ(現在20歳~37歳)
ゆとり教育(2002年~2013年)を受け、競争が少ない環境で育ったこの世代は、ストレスに弱い傾向があります。
【仕事に対する価値観】
- ワークライフバランスを重視:
従来の終身雇用や年功序列といった概念が崩れ、自分らしい働き方を求める人が増えた結果、ワークライフバランスを重視する傾向があります。 - 自分らしさややりがいを重視する:
「自分らしさを活かした仕事がしたい」「やりがいのある仕事をしたい」という意識が強い傾向があります。 - 職場環境を重視:
働きやすさや人間関係の良さを重要視し、職場環境が合わない場合は転職も視野に入れる人が増えています。
Z世代
1998年~2010年生まれ(現在14歳~26歳)
デジタルネイティブ世代とも呼ばれ、インターネットやスマートフォンが身近な環境で育った世代です。性別や性的指向、人種など多様な価値観を尊重し、偽りのないリアルな自分を見せることが重要だと考える傾向があります。
【仕事に対する価値観】
- 仕事の意義を重視:
収入よりも、社会や人への貢献意識が強く、自分の仕事が社会にどう貢献しているかを重視します。 - フラットな関係を好む:
上下関係が強い職場には適応しづらく、年齢やポジションにかかわらず意見が尊重されるフラットな環境を望む傾向にあります。
その他の世代について
- X世代:
1965年頃~1980年に生まれた世代を指します。一部はバブル世代や団塊ジュニア世代が含まれ、柔軟な価値観と消費行動に特徴があります。 - Y世代(ミレニアム世代):
1980年~1995年頃に生まれた世代を指します。インターネットやスマートフォンの普及とともに成長した世代です - α世代:
2010年前後から生まれた世代のことを指します。デジタル環境に生まれ育つ「完全デジタルネイティブ世代」です。スマートデバイスやAIと共に成長し、今後の社会や働き方に対する意識が従来とは大きく異なる可能性があります。 - 新人類:
1961年~1970年に生まれた世代を指します。1980年頃に「新しい価値観を持つ若者」として注目された世代です。自分の価値観を大切にし、伝統的なルールや画一的な価値観を拒否する姿勢があり、サブカルチャーに対する関心も強いのが特徴です。 - 団塊ジュニア世代:
団塊世代の子どもたちにあたる世代で、就職氷河期の厳しい就職活動を経験しました。親世代から受け継がれた勤勉さや価値観に加えて、不況下での柔軟さや堅実さも特徴です。 - さとり世代:
「物欲が少なく、消費よりも安定を好む」として2013年頃に注目された世代です。過剰な消費行動や競争を避け、自分にとっての穏やかで安定した生活を重視する価値観が強く表れています。
まとめ|従業員の働く満足度調査
各世代の仕事に対する価値観は、それぞれが育ってきた時代や社会の影響で大きく異なります。
たとえば、若い世代はワークライフバランスや自己実現を大切にし、働き方の柔軟性を求める傾向があります。一方、中堅世代は生活の安定やキャリアアップを重視し、管理職世代は組織への忠誠心が強く、仕事を生活の中心に据えやすいといった特徴があります。職場での世代間ギャップを克服するためには、こうした違いを理解し合い、互いの価値観を尊重することが大切です。
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