従業員がうつ病になった時、理解すべき影響と対応策

従業員のうつ病は、職場環境においても深刻な問題となり得ます。人事部門として、従業員がうつ病に苦しむ際には、その影響を正しく理解し、適切に対応することが求められます。この記事では、特に「疲労感」と「興味や喜びなどの感情の消失」という2つの主要な症状に焦点を当て、どのようにサポートすべきかを解説します。

うつ病の日常生活への影響

① 疲労感

うつ病による疲労感は単なる肉体的な疲れとは異なり、持続的かつ全身的なエネルギーの喪失を伴います。例えば、一般的な人が、朝、起きるのに必要な体力を0.1とすると、うつ病の人は起き上がるために体力を30くらい使わないといけないというイメージです。つまり、起き上がるだけで息切れしてしまうような疲労感があり、一日に使える体力の大半を消費してしまいます。できない訳ではないけれど、非常に疲れるため、日常生活に大きな困難が伴うのです。

【対応策】

  • 疲労感の理解:従業員が十分な休息を取っても疲労感が改善しないことを理解しましょう。これは身体的な疲労だけでなく、精神的な消耗も含まれるためです。
  • 柔軟な勤務時間の提供: 疲労感が強い従業員に対して、柔軟な勤務時間や在宅勤務を提供することを検討してください。これにより、従業員は自身のペースで仕事を進めることができます。
  • 負担の軽減: タスクやプロジェクトの再配分を行い、従業員の負担を軽減することが重要です。業務量を調整し、過度なプレッシャーを避けるよう配慮しましょう。

② 興味や喜びなどの感情の消失

興味が消失した女性

うつ病の影響で、以前楽しんでいた活動に対する興味や喜びを失うことがあります。例えば、人から優しい言葉をかけられても嬉しいと感じることができず、「無」の感情になってしまうことが、うつ病の辛さの一つです。人の優しさに感謝できない自分に苛立ちを感じ、友人と距離を置いてしまうこともあります。これにより、ますます周囲に人がいなくなり、気持ちが沈んでしまうこともあります。もし「自分はうつ病かもしれない」と思ったら、早めに病院に受診することをお勧めします。

【対応策】

  • 無関心の理解: 従業員が以前楽しんでいた業務や活動に対して無関心になることを理解しましょう。これはうつ病の症状の一部であり、個人の意志の問題ではありません。
  • 感情の平坦化への理解: 従業員が感情的な反応を示しにくくなることを理解し、感情の変化に敏感になりすぎないようにしましょう。冷静で支援的な態度を保つことが求められます。

うつ病の症状チェック

下記のような症状が2週間以上継続している場合は、うつ病が疑われます。うつ病の初期症状は、肩こり、頭重感、全身倦怠感、食欲不振など一見すると身体の病気に似ているため、休めば治ると思い、放置してしまう傾向があります。身体症状が進行すると徐々に気分障害へと移行していくため、早期発見、早期対応が重要です。

  • 朝、早くに目が覚める
  • 朝の気分が重く憂鬱
  • 朝、TVを見る気にならない
  • 午前中を中心に仕事にとりかかる気にならない
  • 集中力が続かない
  • 気軽に人と会って話せない
  • 決定事項が判断できない
  • 涙もろくなる
  • 今まで興味があったことに対し興味が無くなる
  • 気分が重く沈む
  • 夜、眠れない
  • 疲れやすくなる
  • 身体がだるくなる
  • 頭痛がする
  • 動悸がする
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まとめ|通信教材でメンタルへルス対策

うつ病は甘えと決めつけず、実際にどのような症状があり、どのような辛さを伴うのかを理解することが健康経営にとっては重要です。また、一生のうちに一度以上はうつ病にかかったことがある人は7%前後とされています。もはや、うつになりにくい人を採用するだけでは社内のメンタル不調者を減らす対策にはならなくなってきています。

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この記事を書いた人

株式会社Tell Tool 編集部

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