うつ病の初期症状|部下の不調に早期に気づく重要性
うつ病は、一生のうち一度以上はうつ病にかかったことがある人は7%前後とされ、決して珍しい病気ではありません。うつ病は進行すると治療が難しくなるため、早期発見が鍵となります。以下に、うつ病の初期症状と具体例について説明します。
もくじ
うつ病の早期対応が大切な理由
うつ病の初期症状は、肩こりや頭重感など、疲れから来る体調不良と似ています。そのため「少し休めば治るだろう」と思いがちですが、実はこれがうつ病の始まりであることも少なくありません。このまま放置すると、体の不調が悪化し、やがて気分の落ち込みや集中力の低下などの精神的な症状が出てきて、気づいたときには深刻な状態に陥ってしまうこともあります。
うつ病が進行すると、治療には時間がかかり、回復するまでの道のりも厳しくなります。そのため、早期に発見し、対処することが非常に重要です。ちょっとした体の不調にも注意を払い、その背後にあるリスクを見逃さないことが、健康な職場環境を維持するための鍵となります。
うつ病の初期症状
うつ病の初期症状としては下記の特徴が挙げられます。
① 朝の不調
- 朝、早くに目が覚める
- 朝の気分が重く憂鬱
- 朝、身体が重く疲れが取れてないと感じる
- 出勤途中で体が重く感じ、会社に行くのが嫌になる
② 仕事の不調
- 午前中を中心に仕事にとりかかる気になれない
- 仕事の集中が続かない
- 決定事項が判断できない
- 単純なミスが増える
- 業務の優先順位がつけられず、仕事が遅れる
- 以前は簡単にこなせたタスクが急に難しく感じるようになる
③ 生活の不調
- 涙もろくなる
- 気分が重く沈む
- 一日中ベッドで過ごすことが増える
- 家事をする気力がなく、部屋が散らかる
- 今まで興味があったことに対し興味が無くなる
④ 身体の不調
- 不眠症状が続き、夜中に何度も目が覚める
- 疲労感が抜けず身体がだるく重い
- 動悸がする
- 食欲が極端に増えたり減ったりする
- 慢性的な頭痛や肩こりが続く
特に「興味の減退」「快体験の喪失」(日光を浴びて心地よい/風呂が気持ち良いと感じることが無くなる)が2週間以上継続する場合には、うつ病が疑われます。
メンタルヘルス不調の可能性がある部下の行動
遅刻が増える
「また遅刻か…」と部下を叱り続けている場合、その背景にメンタルヘルスの問題が潜んでいるかもしれません。朝、出社してからの様子に注意を向けてみてください。ぼんやりしていたり、以前よりミスが増えていたりしませんか?単なる疲労ではなく、うつ病の初期症状の可能性があります。特に朝の時間帯に不調が現れやすく、仕事に支障をきたすことが多いです。リーダーとして、こうしたサインを見逃さないことが重要です。
ミスが増える
「あの社員、最近トラブルが増えたな」と、パフォーマンスの低下に気づいた時、単なる一時的な不調だと見過ごしてはいけません。集中力が続かず、簡単な仕事にも時間がかかるような場合、メンタルヘルス不調が原因かもしれません。こうしたサインを見つけたら、ただ指摘するだけでなく、早めのケアが必要です。
優先順位が決められなくなる
優先順位を決められないから、仕事が非効率になって遅くまで残らねばならない。優先順位が決められないから、どうでもいいことまで覚えようとする→大切なことを忘れる。そんな自分に腹立たしくなって気分が落ち込んでくる。
付き合いが悪くなる
「最近、飲み会に来なくなった」「ランチを一人で取るようになった」といった変化に気づいたら、メンタルヘルスの問題が隠れている可能性があります。うつ病の初期段階では、以前は楽しんでいた社交的な活動や、同僚とのコミュニケーションを避けるようになります。管理職や人事担当者として、こうした変化に敏感になり、適切なサポートを提供することが求められます。
原因不明の体調不良を訴える
部下が原因不明の頭痛や腹痛、動悸を訴えることが増えていませんか?これは身体的な不調に見えて、実はうつ病の初期症状かもしれません。頻繁に頭痛や胃の不調、肩こりを訴える場合、心の問題が身体に影響を与えている可能性があります。こうしたサインは、本人も周囲も気づきにくいことが多いので、特に注意が必要です。
働く満足度調査でメンタルへルス対策
メンタルヘルスに問題を抱えている従業員は、本人の判断力が低下しているため、第三者が気づいて指摘することで初めて問題に気づくことも多いのです。うつ病の初期段階では、身体的な症状として現れることが少なくないため、こうした初期のサインを見逃さないためには、管理職や人事担当者として、日常的に従業員の様子を観察し、些細な変化にも敏感になることが大切です。
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