うつ病の5つの要因|企業がとるべきメンタルへルス対策

心理コラム

うつ病は、従業員の健康に重大な影響を及ぼす深刻な問題です。うつ病の要因は多岐にわたり、単一の要因ではなく、複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。
以下では、うつ病の要因を①環境的要因②社会的要因③心理的要因④身体的要因⑤遺伝的要因の5つに分類してご紹介します。

うつ病の5つの要因

① 環境的要因

うつ病のきっかけとして最もよく見られるのが、環境的な要因です。例えば、家族やペットの病気や死失業離婚経済的な困難など、ストレスの多い出来事がうつ病の引き金になることがあります。

② 社会的要因

職場でのプレッシャーや人間関係の問題もうつ病の要因となることがあります。過度な仕事の負担長時間労働不明確な役割や責任、さらにいじめハラスメントなどが精神的なストレスを増大させ、これらが積み重なると、うつ病を引き起こす可能性があります。

③ 心理的要因

個人の性格や思考パターンも、うつ病の発症に影響を与えることがあります。特に、自己評価が低い過剰に自己批判的完璧主義傾向が強いなどの性格特性を持つ人は、うつ病に陥りやすいとされています。また、ストレスに対する対処方法が未熟であったり、困難な状況を乗り越えるためのサポートシステムが不足している場合、うつ病を発症するリスクが高まる可能性があります。

④ 身体的要因

身体の状態も、メンタルヘルスに大きな影響を及ぼします。例えば、ホルモンの変化(更年期など)は気分に影響を与えることがあります。また、薬の副作用や病気による影響も注意が必要です。
さらに、現代社会で問題となることが多い「運動不足」と「睡眠不足」も、じわじわとメンタルに負担をかけ、うつ病のリスクを高める要因となります。

⑤ 遺伝的要因

うつ病の原因には、実は遺伝的な要因も絡んでいます。必ずしも遺伝が影響するわけではありませんが、一卵性双生児の場合、二人ともがうつ病になる確率は約40%と言われています。
特定の遺伝子がうつ病の発症に関連していると考えられており、これが脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミンなど)のバランスに影響を与えると言われています。また、性格や考え方の傾向などがうつ病になりやいかどうかに影響を与えているとも考えられています。

企業が取るべきメンタルへルス対策

うつ病やストレスが社員に及ぼす影響は、企業全体のパフォーマンスにも直結します。「早期発見・啓発・環境改善」の3ステップで、メンタルヘルス対策をしっかり行いましょう!

1.早期発見と対応

定期的な健康チェックやメンタルヘルスアンケートを通じて、異変に早く気付く体制を整えましょう。問題が深刻化する前に処置をすることは回復の速さにもつながります。

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  • 個人の資質(ストレス状態)
  • 職場改善案

2.健康に関する啓発と教育

社員がストレスを感じていても、自身で対策を取れる人は少ないです。そこで、メンタルヘルスに関する研修やセミナーを実施し、社員が自身の健康状態に敏感になるように促しましょう。

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3.労働環境の改善

働きやすい職場環境を整備することでし、ストレスを未然に防ぐことが大切です。例えば、適切な労働時間管理や、人間関係の改善などが効果的です。

まとめ

うつ病は、多くの要因が複雑に絡み合って発症する疾患です。うつ病を予防し、適切に対処するためには、これらの要因を理解し、個々の状況に応じた支援や治療が必要です。人事担当者として、従業員のメンタルヘルスに対する理解を深め、職場全体の生産性向上と従業員の幸福度向上を目指しましょう。

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Q. どんなことができるの?

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Q. どんな効果があるの?

企業様にはメンタルヘルスチェックとしてご活用いただけるだけでなく、従業員様にはメンタルヘルスの重要性を学ぶ機会を提供します。この取り組みにより、組織内のメンタルヘルス不調者の減少や早期離職の予防が期待できます。

Q. 他社との違いは?

受検して終わりではない、継続的な学びをご提供します。