白黒思考を止め、職場の人間関係を改善する方法
職場での人間関係は、仕事の成果や個人の満足度に大きな影響を与える重要な要素です。しかし、白黒思考(または二元論的思考)に陥ると、人間関係が悪化する可能性があります。
もくじ
白黒思考について
白黒思考とは?
白黒思考とは、物事を「完全に良い」か「完全に悪い」のどちらかで判断する傾向のことです。この思考パターンは、中間的な見方や様々な観点を無視し、複雑な現実を単純化しすぎるため、誤解や対立を引き起こしやすくなります。
(例)
- 敵 ⇔ 味方
- 最悪 ⇔ 最高
- 失敗 ⇔ 完璧
- 悲観 ⇔ 楽観
- 無駄 ⇔ 有益 など
白黒思考により、「うれしい⇔悲しい」などの感情の振れ幅が大きくなり、感情が不安定になる傾向があります。
「白黒思考」のデメリット
1.人間関係の悪化
白黒思考により、他人を極端に「敵」と見なしたり、「見方」と見なしたりすることで人間関係が長続きしない傾向があります。少しでも悪い面が見えると失望して嫌いになることもあります。
2.感情の不安定化
感情の振れ幅が大きくなり、喜びと悲しみの間で感情が不安定になることがあります。
3.冷静な判断の妨げ
物事を白黒でしか見ないため、より複雑な状況やニュアンスを含む問題に対して冷静な判断を下すことが難しくなります。
4.自己成長の阻害
自分自身や他人に対して厳しい二元的な評価を下すことで、成長の機会を見逃したり、自己否定に陥りやすくなります。
白黒思考を止める方法2選
上記のようなデメリットを克服するためには、中庸の考え方を取り入れたり、気持ちをコントロールする方法を学ぶことで改善することができます。
① 中庸の考え方を取り入れる
白黒思考をしていると、一生懸命頑張っても期待通りの成果が出なかった場合、「こんなに頑張ったのに…」と大きく落ち込んでしまうことがあります。反対に、気を抜きすぎると仕事の質が落ちて信頼を失うことがあります。中庸の考え方では、このような極端な考え方を避け、適度なバランスを保ちながら、目標に向かって確実に進んでいくことを大切にします。
1.中間の選択肢を探す
極端な選択肢だけでなく、複数の中間の選択肢を考える習慣をつけましょう。例えば、100%の完成度を求めるのではなく、80%の完成度でも良しとする考え方を取り入れることです。
2.他人からのフィードバックを受け入れる
他人からのフィードバックを積極的に受け入れることで、自分の考えが偏っていないか確認できます。友人や同僚に意見を求めることも有効です。
3.余裕を持った計画を立てる
目標設定や計画を立てる際に、あらかじめ余裕を持たせることを心がけましょう。状況に応じて計画を柔軟に調整できるようにすることで、極端なプレッシャーを避けられます。
世の中の物事には白黒はっきりつけられるものばかりではないし、人にはいい部分もあれば悪い部分もあるということを理解できると、気持ちが楽になります。
② 気持ちをコントロールする
白黒思考は、一度の挫折や期待外れの結果が生じると、大きな落胆や失望を感じることがあります。そのため、気持ちをコントロールすることが大切です。気持ちをコントロールするためには、自己認識を深め、思考の見直しを行い、より適応的な思考へとシフトすることが重要です。
気持ちをコントロールする方法
STEP1 自己認識をする
感情のトリガーとなる状況を把握しましょう
(方法)怒りや悲しみを感じた場面を思い出し、紙に書く
(例)後輩に注意をしたが、同じミスをしていてイラっとした
STEP2 解釈を深堀する
上記の感情を感じた理由を確認しましょう
(方法)怒りを感じた理由を考え、紙に書き加える
(例)昨日注意したのに、同じミスをするなんてやる気が無いに違いない。一度注意を受けたものは二度と間違えないように気を付けるべきだと思うから
STEP3 思考の見直しを行う
上記の感情を感じた理由が「白黒思考」になっていないか、確認しましょう。
(方法)怒りを感じた理由に対して、別の解釈を紙に書き加える
(例)「昨日は自分の説明が分かりにくかった可能性がある」「忙しくてたまたまミスをした可能性がある」
STEP4 思考を定着させる
自身が見直した思考を確認し、その考え方が再現性のある思考になるように納得できる形で受け入れていきましょう。練習を重ねることで自然と中庸の思考ができるようになります。
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