傾聴とは?正しい傾聴のやり方について
もくじ
傾聴とは
「傾聴」とは、相手の話をただ単に「聞く」のではなく、相手の感情を理解し、耳と心を傾けて相手の話を「聴く」ことを指します。「傾聴」は、相手との信頼関係を築くうえで非常に重要です。
傾聴の3要素
3つの要素が揃うことで、社員が安心して話すことができる環境が整います。
① 共感的理解
相手の立場に立ち、相手の気持ちに共感しながら聴くこと。
② 無条件の肯定的関心
「善悪の評価」「好き嫌いの評価」を入れずに話を聴く。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴く。
③ 自己一致
真摯な態度で、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真意を確認する。分かったふりをしてごまかさないこと。
「聞く」と「聴く」の違い
「聞く」 →自分の気持ちが優先
よく分からない事実関係の確認や、不明確な内容や判断が難しい事柄に対して、その輪郭をはっきりさせるために行います。
「聴く」 →相手の気持ちが優先
自分が聞きたい内容ではなく、相手の意図や気持ちを理解するために行います。
自分の興味や疑問に対して情報を求めるのは「聞く」に当たるのですね!
正しい傾聴のやり方
1.集中して聞く
✔ アクティブリスニングをする
アクティブリスニングとは、相手の話に注意深く耳を傾け、理解しようとする行動です。アクティブリスニングを行うことで、相手は「自分の話をちゃんと聞いてくれている」と感じ、安心して話をすることができます。
- 相手と目を合わせる
- 相手の方に身体を向ける
- 相手の話に対してうなずく
✔ 最後まで話を聞く
相手の言っていることが間違っていた場合でも、途中で話を遮って訂正や否定するのではなく、最後まで相手の話を聴くことが大切です。修正や補足を行う場合には、相手の話を最後まで聞き、適切なタイミングで行うことがポイントです。
「相手の話を遮るのは失礼にあたる」ということを忘れなければ、時間が限られている時でも誠実な対応ができるはずですね。
2.相手の話を理解する
✔ 質問をする
部下の話を理解するためには適切なタイミングで適切な質問を投げかけることが大切です。質問をするタイミングは、相手の話が途切れた時、または3分ほど相手が続けたあとのタイミングが適切です。
【質問の具体例】
- 具体的にどういうことですか?
- その時どう感じましたか?
✔ 要約する
相手の話を要約することで、相手の話を正しく理解できているか確認することができます。要約は、自分の意見を加えるのではなく、相手の伝えたいことを要約しましょう。
【要約の伝え方】
- 〇〇と理解しましたが合っていますか?
- つまり、●●ということですか?
3.共感を示す
相手の立場や感情に共感することで、相手は「自分の気持ちを理解してくれている」と感じ、安心して話すことができます。
【共感を示す言葉】
- 大丈夫?
- 何かあったの?
- いつから?
- それは辛いね…
- 何がきっかけでそう思ったの?
「私もそうだよ」「私も同じ経験ある!」という発言は、共感しているようにみえて、共感ではありません。相手の話を奪ってしまう会話泥棒になってしまう要因になるため、注意しましょう。
傾聴時にやってはいけないこと
1.判断をする
傾聴をしている時には、相手の言動や感情について批判的な判断をせず、素直に、ありのまま受け入れる姿勢が大切です。例えば、「それは考えすぎじゃない?」といった評価を伝えることで、相手に対して否定的な印象を与え、心を閉ざさせてしまいます。傾聴の目的は、相手が話しやすい環境を作ることで、判断せずに、ただ話を受け入れる姿勢を持ちましょう。
2.アドバイスをする
傾聴をしている時には、相手が助言を求めていない限り、自分の意見や解決策を押し付けないようにします。例えば、「こうしたらいいじゃん?」といった助言は、相手の考えや感情を整理する時間を奪うことになります。傾聴の目的は、相手が自分の内面を自由に表現し、自己解決への道を見つける手助けをすることです。アドバイスは求められた時のみ提供しましょう。
3.話を遮る
相手の話の途中で口を挟むことは、相手に対して失礼な行為です。話を遮られると、相手は自分の話が重要ではないと感じ、意欲を失ってしまうかもしれません。話を最後まで聞き、相手が全ての言いたいことを言い終わるのを待ちましょう。その上で、自分の意見や質問を適切なタイミングで挟むことが大切です。
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傾聴は、ただ耳を傾けるだけではなく、相手の話に心を寄せて深く理解し、共感することです。これを実践することで、信頼関係を築き、より良いコミュニケーションを図ることができます。
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この記事を書いた人
株式会社Tell Tool 編集部
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