【通信教材で人材育成】パニック障害の症状と対処法

心理コラム

パニック障害の3つの症状

パニック障害は、突然の強い恐怖や不安に襲われる精神的な障害です。主な症状である「パニック発作」は、心筋梗塞の症状に似ていることがありますが、心臓や体の検査では異常が見つからないのが特徴です。

① パニック発作

パニック発作になる女性

「パニック発作」は、パニック障害の中心となる症状で、「このまま死んでしまうのではないか」という強烈な不安や恐怖を伴います。発作は、電車の中や会議の途中、緊張感が解けた瞬間など、日常の様々な場面で突然起こることがあります。

【主な症状】

  • 息苦しさ(呼吸困難)
  • 心臓がバクバクし、動悸がする
  • 息をしても酸素がうまく取り込めない感じ
  • 手足の震え
  • 冷や汗
  • めまい、気が遠くなる感じ
  • 死への強い恐怖

② 予期不安

不安になる女性

「予期不安」とは、パニック発作の経験から、「また発作が起きたらどうしよう」という不安を感じることを指します。たとえ「パニック発作」が改善しても、この不安感が残り、電車や人混みを避ける、エレベーターやトンネルなどの逃げ場がない場所を避ける行動につながることがあります。

③ 広場恐怖

「広場恐怖」とは、過去に発作を経験した場所や、すぐに逃げ出せない場所、助けを得ることが難しい場所に対して、強い恐怖や不安を感じる状態です。

【広場恐怖が発生しやすい場所】

  • 電車、バス、車、飛行機などの乗り物
  • トンネルやエレベーターなどの閉鎖された空間
  • 人混み
  • 一人でいる時など、助けを求められない状況

発作が繰り返し起こることで、「また発作が起きるのでは?」という不安が募り、その不安が新たな発作を引き起こす悪循環に陥ることがあります。

パニック障害の原因

パニック障害の原因は、遺伝や脳内のホルモンバランスの変化、ストレス、過去のトラウマが影響を与えると考えられていますが、特定のトリガーがなくても発症することがあり、全人口の約2-3%がパニック障害を経験するとされています。
次のような状態には注意が必要です。

注意すべき状態

  • 仕事や家事、育児で精神的に追い詰められている
  • 家庭や職場の人間関係でストレスが溜まっている
  • 睡眠リズムが乱れている
  • 頑張り屋で自分を犠牲にしやすい
  • 完璧主義で細かいことが気になる
  • カフェインの摂摂りすぎ など

望ましい生活習慣

  • 規則正しい生活リズムを守る
  • 程度な運動をする
  • ストレスを溜めないように心がける
  • アルコールやカフェインを控える

パニック発作を感じた時の対処法 3選

パニック発作が起こると、死に至ることはないと分かっていても、強い恐怖や不安に襲われることがあります。一般的に発作のピークは5~15分ほどで、時間とともに不安は自然に消えていきます。慌てず、落ち着いて対処することが重要です。
以下に、発作が起きた時の対処法を紹介します。

① ゆっくり呼吸をする

パニック発作が起きた場合、以下の手順で腹式呼吸を行いましょう。

STEP1 息を吸う(3秒)

鼻からゆっくりと3秒かけて息を吸い込み、腹部が膨らむのを感じます。

STEP2 息を吐く

口を少し開け、ろうそくの火が消えない程度の弱い力でゆっくりと息を吐き出します。吐く息は長めに続けましょう。

STEP3 気持ちを落ち着かせる

呼吸を整えながら、心の中で「落ち着いている」「大丈夫」と自分に言い聞かせます。これを繰り返して落ち着くまで続けましょう。落ち着くまで①~③を繰り返しましょう。

焦って呼吸を速めると過呼吸になりやすいので、ゆっくりと息を吐くことに集中するのが大切です。

② 親しい人に電話をかける

パニック発作が起きそうな時や不安を感じた時は、親しい人に電話をかけましょう。相手の声を聞くだけで安心感が得られ、発作のピークを乗り越える手助けになります。電話では「今、パニック発作が起きそうです」「助けてほしい」と簡潔に伝えるだけで十分です。

③ 頓服薬を飲む

発作が起きた時にすぐに飲めるよう、頓服薬を常に携帯しましょう。頓服薬はパニック発作の症状を迅速に抑える効果があります。

職場の人がパニック障害になった時の対応方法はこちら↑

まとめ|通信教材でメンタルへルス対策を

パニック障害には次のような特徴があります。

  1. 病院で検査をしても異常が見つからない
  2. パニック発作で命に関わることはない
  3. 周囲から理解されにくい
  4. うつ病を併発することもある

パニック障害を持つ社員が安心して働ける職場環境を整えることは、社員の健康を守るだけでなく、企業全体の生産性や士気の向上にも繋がります。職場でのメンタルヘルス教育の実施や、関連資料の配布は、社員の理解を深めるうえで非常に有効です。
社員が正しい知識を持ち、適切な対応ができるようになることで、パニック障害をはじめ、さまざまなメンタルヘルスの悩みを抱える社員が安心して働ける環境を作り出すことができます。

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この記事を書いた人

株式会社Tell Tool 編集部

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