職場で役立つ「自律神経の整え方」|社員の心身の健康を守る
メンタルへルスと自律神経は深く関わりがあり、自律神経が乱れるとメンタルへルスに悪影響を及ぼす可能性が高まります。自律神経の仕組みを理解し、日々の生活に活かすことで、心身の健康を保ちましょう。
本記事では、自律神経のバランスが乱れることで起こる不調とその整え方をご紹介します。
もくじ
自律神経とは
自律神経とは、心拍、呼吸、消化、体温調整、血流など、生命活動に必要な働きをコントロールする神経の集まりです。自律神経は、身体の司令塔のような存在で、私たちが意識せずとも、身体の状態を整えてくれます。
例えば、暑い日に外に出ると、体温が上がりすぎないように汗をかきますが、このような体温調整も自律神経が働いてくれているおかげです。
自律神経の種類
自律神経は、大きく分けて活動時に働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経の2つがあります。
交感神経とは
交感神経は、行動を起こす時やストレスを感じたときに活発になります。
例えば、試験前に緊張したり、怒りを感じたりする時です。こうした場面では、交感神経が活発化し、心拍数が上がったり、血圧が高まることで、目の前の状況に対応するための準備が整います。交感神経は車のアクセルのような働きと言われています。
副交感神経とは
副交感神経は、リラックスしたり、休息したりする場面で活発になります。
例えば、休憩している時や眠る前などです。こうした場面では、副交感神経が働くことで心拍数が下がり、血圧が安定するなど、体を休め、回復させるための準備が整います。副交感神経は、車のブレーキのような働きとたとえられます。
自律神経のバランスが乱れると…
自律神経、「交感神経」と「副交感神経」がシーソーのように絶妙なバランスを取りながら働いています。このバランスが崩れると、次のような不調が現れることがあります。
- 身体の不調:
頭痛、肩こり、めまい、動悸、息切れ、胃腸の不調、便秘、下痢、冷え性、むくみなど - 心の不調:
不安感、イライラ、集中力の低下、抑うつ状態などが続く - 睡眠障害:
夜中に何度も目が覚める、熟睡できない、寝ても疲れがとれないなど
自律神経のバランスが乱れる原因
自律神経が乱れる原因はさまざまです。知らないうちにバランスが崩れてしまい、慢性的な不調に悩むこともあるため、注意が必要です。
- ストレス:
仕事や人間関係、経済的な問題など、様々なストレスによって、緊張状態が続くと自律神経はバランスを崩しやすくなります。 - 不規則な生活:
昼夜逆転の生活や睡眠不足は、体内時計を狂わせ、自律神経のバランスを崩す原因となります。 - 偏った食生活:
糖分やカフェインの摂り過ぎも自律神経に影響します。朝食がパン類の方は要注意です。 - ホルモンバランスの乱れ:
特に女性はホルモンバランスが崩れることで自律神経の安定が揺らぎやすくなります。
もし思い当たる点があれば、まずは生活リズムの見直しを検討してみましょう
状況に合わせたコントロールが大切
「自律神経のバランスを整える」とは、交感神経と副交感神経を常に高い状態にするのではなく、状況に合わせて「リラックスモード」と「活動モード」を上手に切り替えることです。
例えば、夜はリラックスして眠るために「リラックスモード」を、朝は活動するために「活動モード」をそれぞれ優位にすることが大切です。
つまり、一日中「活動モード」の場合、自律神経が乱れているということになります。
自律神経を整えるには
自律神経は、自分の意思でコントロールすることができませんが、工夫次第で「交感神経」と「副交感神経」の働きをうまく調整し、自律神経を間接的に制御することは可能です。今回は、朝、夜、日中に分けて自律神経の整え方をご紹介します。
【朝】交感神経を優位にする方法
- 太陽の光を浴びる:
朝起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光をしっかり浴びましょう。
太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、気分を安定させる「セロトニン」が分泌されます。これが交感神経を活性化させ、一日を気持ちよくスタートさせることができます。 - 軽い運動をする:
通勤前のストレッチや散歩など、体を動かす習慣をつけることで血流が促進され、交感神経が活性化します。 - 冷水で顔を洗う:
起床後、冷たい水で顔を洗うことで、体の末端神経が刺激され、交感神経が活発になります。
【日中】自律神経を整える方法
集中や緊張状態が続くと呼吸が浅くなりがちですが、深い呼吸を意識することで副交感神経が活性化し、血流が良くなります。
- 腹式呼吸:
深くゆっくりと息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出しましょう。腹式呼吸することで、リラックス効果が高まります。 - 4秒吸って6秒吐く:
4秒かけて吸って、6秒かけて吐くリズムで呼吸すると、心拍数が安定し、交感神経が和らぎ、副交感神経が働きやすくなります。
【夜】副交感神経を優位にする方法
- ぬるめのお湯で入浴をする:
40℃以下のぬるめのお湯に15分~20分程度つかると、体がゆっくりと温まり、副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られます。 - ストレッチをする:
寝る前に軽いストレッチをすることで、一日の身体の緊張がほぐれ、リラックスすることができます。 - 照明を調整する:
寝る前の明るい光は交感神経を刺激してしまいます。柔らかい暖色系の光に切り替えれば、副交感神経が優位になり、スムーズに眠りにつくことができます。
まとめ|メンタルへルス「通信教材」
自律神経のバランスは、従業員が健康に働くために欠かせない要素です。
職場でも、簡単なリラックス方法の導入や健康的な生活習慣の啓発など、小さなサポートで従業員の心身の健康を支えることができます。
当社では、従業員の健康をサポートするための資料を「通信教材」としてご提供しています。ぜひこの機会にご活用ください。
毎月、メンタルヘルスに関する情報を提供し、従業員の健康意識向上と、学びを通じたメンタルヘルスの強化を支援します。
Q. どのようなことができるの?
社員が抱えるメンタルヘルスに関する疑問や課題に寄り添い、実践的な学びを提供します。
- ストレスの仕組みと対処法:
なぜストレスを感じやすいのか?その背景を理解し、適切に対処する方法を学びます。 - コミュニケーション方法:
ストレスを抱えた社員にどのように接し、フォローすれば良いのかを考えます。 - メンタル不調への対応:
自分や他者がメンタル不調を感じたとき、どのように行動すれば良いのかを具体的に解説します。 - 強いメンタルを育てるために:
心の強さを養うための日々の習慣や考え方を学び、ポジティブな自分を目指します。
コンテンツの詳細や資料請求はこちらからご確認いただけます。
この記事を書いた人
株式会社Tell Tool 編集部
Tell Toolは「Webテスト」と「通信教材」を用いて人材育成を支援する会社です。チェック&学習を組み合わせることで効果的な学習をご支援いたします。
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