【離職防止ツール】新卒社員が離職する理由と対策について
人材の獲得競争の激化に伴い、企業は、社員に長期に活躍をしてもらうための努力しています。しかし、多くの企業が新卒社員の離職という問題に直面しています。本コラムでは、新卒社員が離職する理由と、社員の離職防止ツールをご紹介します。
もくじ
新卒社員の離職率の推移
新卒社員の3年以内の離職率推移は変わらない
新卒社員が離職するたびに「最近の若者はすぐに辞めてしまう」というニュースが飛び交いますが、厚生労働省の調査によると、新卒社員の3年以内の離職率は30%前後と、30年前からあまり変わっていません。むしろ、離職率のピークは2000年(平成12年)前後で35%を超えていました。
「今どきの若者は…」論争は古代から
「今どきの若者は…」という考えは、実は古代エジプトまで遡ります。約5000年前の古代エジプトでは、象形文字で「最近の若者はけしからん、私が若い頃は…」といった内容が記されていました。また同様の不満は、古代ギリシャ哲学者プラトンも述べていたと言われています。つまり、「今どきの若者は…」という議論は、時代を問わず常に存在しているのです。
年齢を重ねると、自分の経験に基づいた特定の考え方にとらわれる傾向があります。その結果、新しい世代の行動を受け入れるのが難しくなるのかもしれません。
新卒社員が辞める理由 5選
30年間の間に、新卒社員の離職率に大きな変化は見られませんでした。しかし、最近の新卒社員が辞める理由は、「会社」に対する価値観の変化によるものと考えられます。具体的には、以下の5つが考えられます。
① 会社への価値観の変化
最近の学生は、会社を安定性だけでなく、将来的な成長や、興味のある分野でのスキル獲得の場として選ぶ傾向があります。そのため、入社した段階で既に転職の可能性を考えている場合があります。
② 将来への不安
現代の経済状況やIT化などから、長期的な雇用保障を得ることが難しくなり、将来に対し不安を感じる学生が増えています。そのため、一つの会社に長く居続ける方がリスクだと考え、転職する傾向があります。
③ 年収を上げるため
定年の延長や現代の経済状況により長く勤めていても給料が上がる保証がなくなったと学生は強く感じています。それにより、年収を上げるには転職が手っ取り早いと考え、転職する傾向があります。
④ 転職の一般化
街中では転職支援の広告が増え、転職自体が身近な選択肢として認識されるようになりました。これにより、ちょっとしたきっかけで、転職に踏み切る人が増えています。
⑤ 多様化する働き方の増加
インターネットの普及やテクノロジーの進歩により、個人が自分の才能やスキルを活かした多様な働き方が可能になりました。その結果、自分のキャリアを自由に設計し、自己実現に向けて積極的に挑戦するようになりました。
ポイント
最近の新卒社員は「会社」とは長く勤めるものではなく、自分のキャリア・成長の為の手段であり、乗り換え前提の乗り物のような感覚をもっています。そのため、既存社員が「最近の新卒社員はすぐに辞めてしまう」と思う一方で、新卒社員は「どうしてずっと会社にしがみついているんだろう?」と感じている場合があります。
すぐに辞めてしまう社員は、根性が無いからではなく「会社」に対する価値観が異なるからであるといえます。
新卒社員の離職を防ぐ方法
離職を決意する「決め手」を与えないこと
多くの人は「会社を辞めたい」と思った時、すぐに退職を決意するわけではありません。数か月間、離職すべきかどうか悩んだり葛藤したりする時期があります。そして、このような迷いを感じていたタイミングに、離職を決意する「決め手」となる出来事が起こり、それに背中を押され離職を決意するケースがほとんどです。
「決め手」となる出来事の具体例
- 上司や先輩に心無い言葉をかけられた
- 自分の考えや意見を否定された
- 仕事で大きな失敗をした
- 困っているときに周囲が誰も助けてくれなかった など
離職防止ツールのご紹介
「決め手」となる出来事は、日常の何気ない場面で起こりえます。そのため、離職対策を行う際は「決め手」が発生しない環境づくりが必要になります。
社員の働く満足度から組織傾向を分析し、改善案をご提案します。
「従業員の働く満足度調査」の効果
- メンタルへルス不調の予防
- 早期離職の予防
- 効果的な職場改善
企業様は、メンタルへルスチェックに活用いただける一方で、従業員様は、メンタルへルスの重要性について学ぶことができ、両者にとって利点のある製品となっています。