メタ認知とは?メタ認知能力の鍛え方3選

心理コラム

メタ認知とは

客観視する人
自身を客観的にみる人

メタ認知とは認知に対する認知、通常の認知(見る、聞く、書く、話す、理解する、覚える、考える)をもう一段高いレベルからとらえた認知を指します。つまり、自分の思考を客観的に理解する能力です。たとえば、友人に何かを説明した時、「どうすればもっと分かりやすく伝えられるだろうか?」と考えたり、「具体例が必要かな」と判断したりするのは、まさにメタ認知の力が働いている証拠です。自分で自分の教師役を務めているイメージです。

そして、メタ認知を行うためには、認知に対する感受性が高くなくてはなりません。そのため、日ごろから自分の認知状態に注意を向ける習慣が必要です。

メタ認知に必要な姿勢

1. よりよい解決法を目指す姿勢

「これが最善だ」と自分の考えを押し付けるのは簡単ですが、それではメタ認知の向上は望めません。重要なのは、常に「もっと良い方法があるはずだ」「もっと良い考え方があるはずだ」と前向きに模索する姿勢がメタ認知の向上には必要です。

2. 物の見方・考え方に目を向ける姿勢

自分や他者がどのように物事を見たり考えたりしているかを意識することは、メタ認知の基盤です。意見の相違や誤解、トラブルが発生した際には、日常の見方から一歩引いて、「なぜこう見えるのか?」と問い直してみましょう。このような視点の転換は、メタ認知の基本です。

3. 物事を多面的に捉える姿勢

人はしばしば一つの考えに固執してしまいがちです。しかし、それでは思考の幅が狭くなってしまいます。あえて自分とは異なる意見や視点に触れることで、物事を多面的に捉える力が養われます。他者の視点を取り入れることで、多面的に物事をとらえるようになります。

4. 仮説を作る姿勢

仮説を立てることで、自分の認知プロセスや学習スタイルを具体的に理解することができます。例えば、「自分はどのような状況で集中力が高まるか」や「どのような学習方法が効果的か」といった仮説を立て、その仮説を検証することで、自分の思考や行動のパターンをより明確に把握できます。

メタ認知力を高める方法3選

① 出来事を振り返る

メモ用紙

メタ認知力を高めるには、出来事や感情を紙に書き出して振り返ることが効果的です。以下のステップで実践してみましょう。

やり方

  • STEP1 感情的になった出来事を書く
    (例)先輩に怒られた
  • STEP2 その時の感情を書く
    (例)悲しくなった、逃げたいと思った
  • STEP3 その感情になった理由を書く
    (例)否定された感じがして悲しくなった、恥ずかしくて逃げたくなった

メタ認知では、まずは「感情的になっている自分に気づく」ことが大切です!

② 瞑想を行う

瞑想を通じて、自分の思考や感情に気づき、客観的にみることができます。

瞑想のやり方

  • STEP1 静かな場所に座り、姿勢を整える
  • STEP2 3秒間、鼻から息を吸う(腹式呼吸を意識)
  • STEP3 7秒かけて口から息を吐く
  • STEP4 浮かんでくる感情や思考をただ観察し、評価せずに受け入れる

上記を繰り返し行い、呼吸に集中して「今」に注意を向けます。もし呼吸から意識がそれた場合、「今、意識が逸れたな」と自覚してから、再び呼吸に集中します。

詳しい瞑想のやり方はこちら!

③「自分は今、〇〇と感じているな」と考える癖をつける

メタ認知力を高めるためには、自分の思考や感情に気づく習慣をつけることが大切です。具体的には、「自分は今、〇〇と感じているな」と自分に投げかけ、自分を客観的に見るきっかけを作りましょう。

具体例

  • 自分は今、部下が仕事でミスをしてイライラしているな」
  • 自分は今、予定が遅れていて焦っているな」
  • 自分は今、緊張しているんだな」
  • 自分は今、パニックになっているんだな」

焦ったり、パニックになると、視野が狭くなるので、自分の状態を自覚し、落ち着きを取り戻すことが大切です。

まとめ

メタ認知は単なる「自分の頭の中の話し相手」ではなく、ビジネスの成功に不可欠なスキルです。直感と分析のバランスを取ったり、失敗から学び続けたり、感情のコントロールするためにも役立ちます。このように、メタ認知はビジネスのあらゆる側面で大いに役立つため、今後ますます注目されることでしょう。
そしてメタ認知能力は、学ぶ機会があれば誰でも身に着けることができる能力です。

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この記事を書いた人

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