「説明」と「言い訳」の違い

心理コラム

「説明」と「言い訳」という言葉は、全く異なる意味を持ちながらも、しばしば混同されて使われがちです。ミスやトラブルが発生した際、上司に状況を「説明」したつもりが、「言い訳」だと叱られることもあれば、部下に状況の「説明」を求めたら、「言い訳」ばかりが返ってくることもあるでしょう。ここでは、この二つの言葉の違いと、適切な使い方についてご説明します。

「言い訳」と「説明」の違い

言い訳とは

「言い訳」とは、自分の行動や状況を正当化し、責任を回避するために事実や理由を述べることを指します。そのため、「言い訳」は主観的で、自身の行動を許してもらおうという意図が含まれています。例えば、仕事の締め切りに間に合わなかった時、「時間が足りなかったから」と述べるのは言い訳です。この場合、時間の責任にすることで、自分の時間管理不足や計画の甘さを認めず、責任を軽減しようとしているのです。

説明とは

「説明」とは、問題解決に向けて事実や理由を述べることを指します。そのため、「説明」は客観的であり、状況を相手に理解してもらう意図が含まれます。例えば、プロジェクトの遅延を説明する時は、現在の状況解決すべき課題次のステップなどを詳細に報告します。これらを説明することで、関係者に現状を正確に伝え、今後の行動方針を共有することができます。

まとめ

言い訳説明
目的自分を守り、責任を回避する情報を提供し、相手に理解を促す
内容主観的、時に事実を歪めたり誇張する事実に基づき、客観的かつ論理的
受け手の反応信頼を失ったり、反感を買う納得や理解を得る

「言い訳」と「説明」の具体例

遅刻したとき

  • 言い訳:電車が遅延したので遅刻しました。遅延は私にはどうすることもできませんでした
  • 説明:電車が遅延したので遅刻しました。次回から早めに家を出て余裕をもって出社します

納品が遅延したとき

  • 言い訳:私は正しく手配しましたが、配送業者のミスで納期が遅れました
  • 説明:配送のトラブルにより納期が遅れました。現在、配送業者に連絡を取り、臨時便で向かっております

販売価格を間違えたとき

  • 言い訳:価格データ自体にミスがありました。これは私たち側で対処できるものではなく、システム側の責任になります。
  • 説明:価格データにミスがありました。今後は、システム側と連携してチェックを行うことで、再発防止に努めます。

説明のコツ

原因を述べるだけでは「言い訳」と見なされがちです。説明をする際には、原因を伝えるだけでなく、今後、どのように解決するか、現在の対応状況を述べることが重要です。以下のポイントを押さえて説明をすることで、言い訳ではなく説明として受け取られ、信頼関係を築くことができます。

  • Point1 事実に基づいて話す:具体的なデータや事実を用いて説明する
  • Point2 責任を認める:自分のミスや過失を素直に認め、誠実に対応する
  • Point3 改善策を提示する:再発防止策や今後の改善策を明確に示す

まとめ|適性検査で人材育成

説明と言い訳は、一見似ていますが、全く異なるものです。説明は相手の理解を促し、信頼を築くための手段であるのに対し、言い訳は責任を回避しようとする行為です。この違いを理解し、適切に使い分けることが大切です。しかし、人は本能的に自身を守ろうと正当化し責任を回避するために「言い訳」を用いることがあります。そのため、社会人として責任をもって対応するスキルを身に着けることが大切です。

「基礎検査」は、誠実性、責任感、ストレス耐性など、社会人として不可欠な基礎力を測定します。

「基礎検査」の効果

  • メンタルへルス不調の予防
  • EQ(心の知能指数)の向上
  • メタ認知力の向上
  • 職場の雰囲気改善

現状の課題を明確にするだけでなく、改善のための具体的なアドバイスも提供することで、社員が持つ潜在能力を最大限に引き出し、組織全体の成長を支えることが可能になります。

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