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【共感の語彙力を増やす実践ガイド】共感を示す言葉一覧

2024年8月17日 / 最終更新日時 : 2024年11月15日 michihisapon 人材育成

【共感の語彙力を増やす実践ガイド】共感を示す言葉一覧

部下や後輩が仕事の悩みを打ち明けてきたり、家族が悩みを相談してきたりしたとき、どのように声をかけるべきか迷うことはありませんか？単に「大変だったね」と返すだけでは、何かが足りないと感じるかもしれません。
この記事では、相手の感情をより深く理解し、信頼関係を築くための「共感の語彙力」を身につける方法と、その効果についてご紹介します。

共感の語彙力を高めるメリット

共感は、コミュニケーションにおいて非常に有用な役割を担っており、共感をすることで次の３つの利点があります。

メリット①: 相手の気持ちを的確に理解できる

豊かな語彙力を身に着けることで、相手の気持ちを的確に捉えやすくなります。
例えば、単に「大変だったね」と返すのではなく、「悔しい」「焦る」「心が折れそう」など、感情の細かなニュアンスに触れることで、相手の気持ちをより深く理解することができます。

メリット②: 会話を引き出せる

共感の語彙力が豊かだと、相手が話しやすい雰囲気を作り出し、自然に会話が広がります。
たとえば、「どんな気持ちだった？」「詳しく教えてもらえる？」といった声かけで、相手は安心して話を続けやすくなるのです。

メリット③: 相手のストレスを軽減できる

共感の言葉は、相手の孤独や不安、ストレスを軽減させることができます。
たとえば、困難な状況にいる相手に「大変だったね」と共感する言葉に加えて、「それでも頑張ってきたんだね」と、ねぎらいの言葉を加えると、相手の前向きな気持ちを引き出す助けになります。

共感が足りないと誤解を生んだり、心の距離が生まれることもあります。

共感を示す言葉一覧

共感の表現には多くの種類があります。場面や相手の感情に合わせて、以下のような言葉を使ってみましょう。

① 感情を受け止める

【シンプルな表現】

「それは大変でしたね」
「それは辛い経験でしたね」
「ショックだったでしょう」
「悔しかったよね」
「そんなことがあったんですね」

【より具体的に伝える表現】

「○○な出来事があって、本当にショックだったと思います」
「あなたの感じたことは、とても自然なことだと思う」

② 努力を認める

【シンプルな表現】

「よく頑張っていますね」
「〇〇さんの努力はよく伝わってきます」

【より具体的に伝える表現】

「〇〇のという状況で、頑張れたのは本当にすごいです」
「何度も挑戦し、諦めずに努力していて素晴らしいです」
「以前よりも、〇〇の面で大きく成長しましたね」

③ 慰める

【シンプルな表現】

「無理しないでね」
「あなたなら大丈夫」
「ゆっくり休んでくださいね」
「誰でも失敗することはありますよ」

【より具体的に伝える表現】

「今感じている〇〇という気持ちは、無理に抑え込む必要はありません」
「少しずつでも、前に進んでいけるといいですね」

④ サポートを伝える

【シンプルな表現】

「何かできることがあれば言ってください。いつでも話を聞きますよ」
「私でよければ、いつでも力になります」
「一緒に乗り越えていきましょう」

【より具体的に伝える表現】

「〇〇を手伝いましょうか？」
「〇〇について一緒に考えてみましょう」

質問で共感する

共感を示すためには、語彙力などの形式的なスキルも役立ちますが、共感の根底には、相手の話や感情に真に寄り添い、理解しようとする姿勢が必要です。適切な質問を通じて相手の話を引き出し、その内容に関心を寄せることを基盤に実践しましょう。
共感を示すための効果的な質問例をご紹介します。

状況を尋ねる質問

相手の話を詳しく理解するための質問です。

「その状況について、もう少し詳しく教えてくれますか？」
「具体的にどのような出来事があったのですか？」
「何が一番大変だと感じましたか？」

相手の感情に寄り添う質問

相手の気持ちに正確に共感するための質問です。

「その時、どんな気持ちになりましたか？」
「どんなところが一番楽しかったですか？（辛かったですか？）」
「その悩み、ずっと抱えていたのですか？」

行動や対応を尋ねる質問

相手の行動やその理由を理解するための質問です。

「その時、誰かに相談しましたか？」
「どのようにして達成したのですか？」
「どのような対応をしましたか？」
「どのようなことを心がけていますか？」
「どのように気持ちの整理をしましたか？」

【具体例】共感を深めるための会話の流れ

「仕事が辛い」と相談してきた部下に対する会話

ここでは、部下が「仕事が辛い」と相談してきた場合の共感的な会話の進め方の例を紹介します。

STEP1 : 話を聞く姿勢を示す
例：「今お話ししたいことがあるとのことですが、じっくり聞かせてください」
STEP2 : 具体的な状況を引き出す質問をする
例：「どんなところが特に辛いと感じているのか、具体的に教えてもらえますか？」
STEP3 : 感情を受け止める
例：「それは辛いですね」「その状況では本当に大変だったでしょう」
STEP4 : 努力を認める
例：「そういう中でも、今までよくやってきましたね。〇〇さんがコツコツと取り組んでいる姿は、周りの私たちもちゃんと見ていますよ。」
STEP5 : サポートを伝える
例：「もし私にできることがあれば遠慮なく言ってくださいね。」
「一緒に状況を改善できるように考えてみましょうか？」

「職場の人間関係が辛い」と相談してきた部下に対する会話

STEP1 : 安心して話せる雰囲気を作る
例：「職場での人間関係で辛い思いをしていると感じているんですね。少しずつでいいので、どんなことが起きているか聞かせてもらえますか？」
STEP2 : 具体的な状況を尋ねる
例：「どのような場面で辛いと感じることが多いですか？」
「誰かと話す時に特にストレスを感じることはありますか？」
STEP3 : 感情に寄り添う
例：「そうだったんですね、それはつらかったでしょう」
「自分の居場所がないように感じると、余計に大変だったと思います」
STEP4 : 自分も同じ気持ちになったと伝える
例：「〇〇さんが職場で辛い思いをしているのは、私にとっても残念です。」
STEP5 : サポートとアドバイスを提案
例：「もし可能であれば、少し環境を変えたり、別の視点で捉えることで心が楽になるかもしれませんね」
「〇〇さんがもっと楽に過ごせるように、一緒に方法を考えてみましょう」

まとめ｜通信教材で人材育成

共感の引き出しを増やすことで、相手の気持ちをより深く理解し、自然な形で共感を示すことができます。
特に管理職やリーダーシップを担う立場にある人は、共感力がより求められます。共感を伴わないマネジメントは、意図せず相手を失望させてしまうこともあります。
当社の通信教材では、管理職向けに、部下との信頼関係を築くための共感力やアンガーマネジメントの手法など毎月お届けしています。忙しい方でも無理なく人材育成に取り組める第一歩として、ぜひご活用ください。