SMART目標設定とは? 具体的な設定例を解説

心理コラム

SMART目標設定とは

効果的な目標設定の方法として、「SMART」フレームワークが広く用いられています。
SMARTとは、次の頭文字を取ったもので、各要素を満たす目標設定をすることで、より効果的に目標を運用することができます。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連性のある)
  • Time-bound(期限がある)

SMARTの各要素について

1. Specific(具体的)

目標は、具体的で明確に定義されている必要があります。具体的な行動や数値で設定しましょう。

悪い例:「健康になる」
良い例:「週3回ジムに通い、毎回30分間の有酸素運動をする」

2. Measurable(測定可能)

目標が達成されたかどうかを確認するために、測定可能な数値や指標を設定しましょう。

悪い例:「もっと本を読む」
良い例:「月に2冊のビジネス書を読む」

3. Achievable(達成可能)

現実的で達成可能な目標を設定します。自分の能力やリソースを考慮し、無理のない範囲で目標を設定しましょう。

悪い例:「1ヶ月で20kg減量する」
良い例:「3ヶ月で5kg減量する」

4. Relevant(関連性のある)

目標が、自分の価値観や長期的な目標に関連しているか確認しましょう。

悪い例:「料理を学ぶ」
良い例:「健康を維持するために栄養バランスの取れた料理を学ぶ」

5. Time-bound(期限がある)

いつまでに目標を達成したいのか、明確な期限を設定しましょう。期限があることで、行動計画が立てやすくなります。

悪い例:「いつか英語を流暢に話せるようになる」
良い例:「1年以内にTOEICで800点以上を取得する」

注意点
  • 状況の変化に合わせて目標を見直す
  • 挫折の原因になるため、難しすぎる目標にしない

SMART目標設定の実践例

以下のような目標設定を考えてみましょう。

書類の提出期限を守れないとき

  • Specific(具体的): どの書類の提出期限を指しているのか具体的にする
    • 例:A社の月次報告書、新商品Bの企画書など
  • Measurable(測定可能): 期限を守ったかどうかをどのように測定するのか、具体的な指標を設定する
    • 期限を過ぎた書類の数を0にする
    • 提出期限の3日前までに提出する など
  • Achievable(達成可能): 現在の状況を考慮して、達成可能な目標を設定する
    • 1時間で書類作成できるか?
    • 書類作成のスケジュールを立てることができるか?
  • Relevant(関連性):この目標が仕事や成果にどのように結びつくのかを明確にする
    • 顧客や同僚からの信頼を得ることにつながる
    • 業務のスムーズな進行に役立つ
  • Time-bound(期限): いつまでにこの目標を達成したいのか、具体的な期限を設定する
    • 次の三か月間

完成形

  • 元の目標:書類の提出期限を過ぎないようにする
  • SMART目標:A社の月次報告書を毎月25日までにメールで送信し、提出期限を過ぎた報告書の数を0にする

誤字脱字が多いとき

  • Specific(具体的):どの書類で誤字脱字を失くしたいのか、具体的にする
    • メール、社内向け報告書、顧客への提案資料など
  • Measurable(測定可能):誤字脱字の数をどのように測るのか、具体的な指標を設定する
    • 1文書あたりの誤字脱字を0にする
    • 校正ソフトでチェックして誤字脱字を0にする
  • Achievable(達成可能):現在の状況を考慮して、達成可能な目標を設定する
    • 誤字脱字の確認時間を毎回10分確保できるか?
    • 校正チェックソフトを導入できるか?
  • Relevant(関連性):この目標が仕事や成果にどのように結びつくのかを明確にする
    • 仕事の質向上につながる
    • 顧客からの信頼を得る
  • Time-bound(期限):いつまでにこの目標を達成したいのか、具体的な期限を設定する
    • 次の1か月間

完成形

  • 元の目標:誤字脱字をなくす
  • SMART目標:次の1か月間、顧客への提案書を、提出前に必ず校正ソフトでチェックし、誤字脱字を0にする

営業目標の未達が続いているとき

  • Specific(具体的):どの営業目標が未達が多いのか、具体的にする
    • 新規顧客獲得数
    • 売上金額
    • 契約件数
  • Measurable(測定可能):目標達成度をどのように測るのか、具体的な指標を設定する
    • 前年比105%
    • 顧客数30→40
  • Achievable(達成可能):現在の状況を考慮して、達成可能な目標を設定する
    • 目標達成のために営業活動時間を5時間増やすことは可能か?
    • 訪問件数を月50件増やすことは可能か?
    • 責任者との同行を調整することは可能か?
  • Relevant(関連性):この目標が仕事や成果にどのように結びつくのかを明確にする
    • 給与増加に直結する
    • キャリアアップにつながる
  • Time-bound(期限):いつまでにこの目標を達成したいのか、具体的な期限を設定する
    • 今月末まで
    • 来年度末まで

完成形

  • 元の目標:営業目標を達成させる
  • SMART目標:来年度末までに、新規顧客獲得数を前年比15%増を目指すために営業活動時間を毎週5時間増やす

まとめ|マネジメント検査で人材育成

具体性に欠ける目標や達成不可能な目標は、社員のモチベーションを低下させる原因になりかねません。SMARTフレームワークを活用することで、目標がより明確で達成可能なものとなり、社員のやる気を引き出すことができます。ぜひ、SMARTフレームワークを活用して、効果的な目標設定を行ってみてください。

Q. どんなことができるの?

  • リーダータイプを診断します
  • リスクチェックを行います
  • 管理職としての得意分野や苦手分野を可視化します

Q. どんな効果があるの?

リスクチェックや苦手分野といった、普段指摘しづらい課題を可視化することで、EQの高い管理職を育成することが可能になります。これにより、部下の潜在能力を引き出すだけでなく、離職予防メンタルへルス不調の予防といった、組織全体の健康維持の効果が期待できます。

Q. 他社との違いは?

受検して終わりではない、継続的な学びをご提供します。

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