新入社員が抱える悩みと職場で提供できる支援策

心理コラム

新しい職場に入ると、多くの新入社員は戸惑いや不安を抱えることが少なくありません。ここでは、新入社員が特に抱えやすい悩みを5つに分けて対策をご紹介します

新入社員の悩みと支援策 5選

孤立する人

1. 職場の人間関係に馴染めない

新しい職場では、誰とどのようにコミュニケーションを取ればいいのかわからず、戸惑うことがあります。特に、先輩や上司に気軽に話しかけるタイミングや適切な態度が掴めずに戸惑うことがあります。この状態が続くと、「自分はこの職場に合わないのではないか」と思い込み、積極的に職場に溶け込む努力をする気持ちが薄れてしまうこともあります。

支援策:

  • メンター制度の導入:
    新入社員に対してメンターを割り当てることで、業務指導だけでなく日常的な相談や人間関係のサポートを提供することができます
  • 気軽なコミュニケーション:
    普段の何気ない挨拶や雑談など、気軽にコミュニケーションを取る機会を設けることで、人間関係の壁を徐々になくすことができます

2. 仕事の進め方がわからない

新入社員は、仕事の優先順位や業務の流れを理解するまで、思うよう仕事をこなせずストレスを感じることがあります。業務の全体像がつかめないまま、目の前のタスクに追われることで、予想外のミスをしたり、応用が効かず言われたことしかできない場合もあります。
また、業務中、些細な質問をしたときに厳しい言葉を言われると、質問や助けを求めることが怖くなり、次第に自分一人で問題を抱え込んでしまうケースも少なくありません

支援策:

  • 業務マニュアルの整備
    業務フローやマニュアルを整備し、段階的に業務の全体像を理解してもらえるようにしましょう。また、タスクを細かく分解し、進行状況を定期的に確認することも有効です。
  • 質問しやすい雰囲気の醸成:
    新入社員が小さなことでも質問しやすい雰囲気を作り出し、疑問を一人で抱えない環境づくりが大切です。

3. 自信が持てない

仕事を始めたばかりの新入社員は、まだ自分の能力に確信が持てないことが多いです。業務の進行において、何度も質問を繰り返したり、失敗を経験するたびに、「自分は本当にこの仕事に向いているのだろうか?」と不安を感じる瞬間があります。
また、周りがスムーズに仕事をこなしている姿を見て、比較してしまい、自己評価が低くなることもあります。この自己否定の連鎖に陥ることで、より一層自信を失い、積極性が低下してしまうことがあります。

支援策:

  • ポジティブなフィードバック
    新入社員が失敗やミスを恐れるのは自然なことです。そのため、失敗をした際は、責めるのではなく「成長のためのチャンス」として捉えさせる前向きな言葉をかけましょう。
  • 失敗を過度に責めない:
    失敗は繰り返さないことが大切であると認識しましょう。そして、同じ失敗を繰り返さないように仕事のコツを伝えることが大切です。
  • 小さな成功体験を提供
    最初は比較的簡単なタスクからスタートさせ、小さな成功体験を積み重ねさせることで、業務の進め方を理解しやすくし、自信をつけさせることができます。

4. プレッシャーを感じる

新入社員は、「早く業務に慣れて成果を出さなければならない」、「周囲の期待に応えなければならない」というプレッシャーを強く感じることがあります。特に、最初の数カ月は試用期間として評価されることが多く、その間に結果を出さなければならないという焦りを感じやすいです。これにより、余計に仕事が思うように進まないこともあります。こうしたプレッシャーが積み重なると、ストレスが蓄積し、心身の健康に影響を及ぼす可能性もあります。

支援策:

  • 業務の優先順位を伝える
    新入社員は、どの仕事を優先すべきか分からず、全てを一度にこなそうとすることがあります。そこで、上司や先輩が適切な優先順位を明示し、プレッシャーを軽減させましょう。また、「完璧である必要はない」と伝え、現実的な目標を設定することも大切です。
  • 進捗を小まめにフォロー
    業務が進む中で、定期的に進捗を確認し、プレッシャーを感じているサインがあれば早期にサポートを提供します。特に、仕事のスピードや成果に対する過度な焦りを感じないよう、上司が適切に指導しましょう。

5. 新しい環境に慣れない

新入社員にとって、職場環境や業務に適応するためには一定の時間が必要で簡単な事ではありません。通勤や長時間のデスクワーク、頻繁なミーティングなど、新しいルーチンに適応すること自体がストレスとなり、疲労感や集中力の低下を招くことがあります。このようなストレスを上手に解消しないと、心身のバランスを崩すリスクが高まります。

支援策:

  • 適応期間を見据えたサポート
    新入社員は新しい職場環境や業務内容に慣れるまでに時間がかかるため、最初の3〜6か月を適応期間と捉え、ペースに応じた業務配分を行います。無理のないペースで業務に取り組むことで、過度なストレスを感じずに慣れる時間を確保しましょう。
  • ワークライフバランスの推奨
    新しいリズムに慣れるまで、過度な残業や仕事量を強制せず、十分な休息やリフレッシュの時間を確保させます。特に体力的・精神的に負担を感じる場合、早めにケアを行いましょう。

まとめ|従業員の働く満足度調査

新入社員はさまざまな悩みを抱えていますが、相談相手となるべき上司との人間関係がうまく築けていないと、悩みを相談する前に退職してしまうことがあります。これを防ぐためには、普段から社員の悩みに対してオープンな姿勢でいることと、具体的な対策を講じることが大切です。
また、新入社員だけでなく、職場全体の悩みを定量的に測定し、組織改善に活かす取り組みも大切になります。

働く満足度調査

Q. どんなことができるの?

  • 組織の健康状態を4段階で測定します
  • 社員の心のSOSを可視化します
  • 職場改善案をご提案します

Q. どんな効果があるの?

企業様にはメンタルヘルスチェックとしてご活用いただけるだけでなく、従業員様にはメンタルヘルスの重要性を学ぶ機会を提供します。この取り組みにより、組織内のメンタルヘルス不調者の減少や早期離職の予防が期待できます。

Q. 他社との違いは?

受検して終わりではない、継続的な学びをご提供します。